お話をつくるよ。【KawazAdventCalendar12/1】

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今年もKawazAdventCalendarの季節がやってまいりました。

はいこんにちは和牛先生でーす。

初日を選んだのは、スプラトゥーンで身に付けた開幕ダッシュの癖ですねー。大事ですねー。

趣味の話はいろいろあります。

今年は映像公募でグランプリ頂きましたし、プロジェクターも買い換えたし、ハンドメイドイベントにも参加したし、全天球カメラTHETA Sも買ったし、UE4イベントがきっかけで楽しいこといっぱいだったし、酒もウマいし、珈琲もウマいし、イカもS+到達したし。でもせっかくなので何かを作る話をしたいんだなあ。

クリスマスのお話を作るよ。

昨年はミュンヘンクリスマス市でのポストカード販売と電子書籍リリースをしましたが、今年はクリスマス作品が全く手付かずでした。そのことにTwitterで気付かされたため、ひとっ風呂浴びてる間にアイデアの原石が出来上がったというわけです。タイトルは「サンタクロースの入り口」。せっかくなので旬な趣味として、お話作りのお話をしたいと思います。

ちなみにこちらが昨年作った、 コビトのサンタクロース Kindle版

Kindleは有料のみなので、なか見!してみてね。

テクニックに縛られないお話作り。

起承転結とか、主人公に立ちふさがる障害、葛藤、そして成長。大好きな映画がそういった基本を上手に使っている事ももちろんありますが、私がお話を作る時には、こういったノウハウはいったん忘れます。作品作りは、贈り物を考えるのに似ていると思っていて、カタログから選ぶよりも、贈った相手が喜ぶといいな~と、ワクワクしながら考えるのが楽しいのです。

まず最初に、

クリスマスの作品は、空飛ぶトナカイの引くソリに乗ったサンタさんが、良い子のお宅にやってきて煙突から侵入、枕元にプレゼントを設置して去る。・・しかしその姿を見たものはいない。というのがお決まりです。んで、「良い子にだけ」というのが両親的に大事なポイント。でもねー、今時煙突って。

じゃあ他の侵入方法は?と考えていたら、以前考えていた絵本のアイデアを思い出しました。主人公のネズミは、小さな壁の穴を通ると全く別の場所へ行ける。というもの。どこでもドア。サンタが通れる穴を作るのがクリスマスのひとつのわくわくイベントというお話。靴下を吊るす代わりの親子イベント。思いついたのが、コップのフチをクリスマスカラーで塗ったり、テープで装飾したりする。というもの。これが「サンタクロースの入り口」となる。可愛らしいし、実際に出来るし、良い感じ!私の中でサンタクロースの大きさは自由自在です。

その世界が本当にあったなら?

サンタの入り口の風習があったなら、子供達は何を入り口にするだろう?扉を開け放して、部屋に入れるめいっぱいの入口を作るかもしれないし、サンタさんに会いたい子は自分の指を輪っかにしてテープを貼るかもしれない。ふざけるのが大好きな子は自分の唇を真っ赤に塗って入口を作るかもしれないし、欲張りな子は大きなプレゼントを狙って浴槽やガレージに入口を作っちゃうかも。トイレットペーパーの芯に作ってどうするの?便座はかんべんして~!五円玉の穴に作ってサイズの限界に挑戦??一人でそんなに沢山の入り口を作るの???

プレゼントには何をもらう?

さて彼らの貰ったプレゼントが、ゲームソフトやら合体ロボ、お人形ではちょっとキャラクターを想像しにくい。あまりにも一般的すぎる。そこでちょっと将来が楽しみな子を作りたい。たとえばクリスマスのプレゼントにアンモナイトの化石を貰って、「本物だー!」って目を輝かせるような子だ。恐竜図鑑が宝物で、サンタの入り口は立派な虫眼鏡に装飾する。

作品規模から言って、プレゼントを貰う子供達は、絵本で言うと1ページ。映像で作るとしても1カットしか登場しないと思う。そのたった一枚の絵でその子の日常が想像出来れば、命の宿ったキャラクターと言えるだろう。大人が読んだとき、「小学校のとき友達にいたー!」って言ってもらえればなお嬉しい。しばらくして読み返したとき、あの子1ページしか登場してなかったっけ!?と思うくらい、描いていない背景が膨らむこともある。

どうやって欲しいものを伝えるの?

サンタさんにお手紙書こうね。それもいいけど、絵でわかるのがもっといい。たとえば欲しいものに近いアイテムに入口を作る。スポーツが好きな子はラケットや野球帽、音楽が好きな子はギターの穴に、絵が好きな子は筆洗に、ゲームが欲しけりゃディスクスロットに?

あるいは、そばに似たものを置いておく、とかも分かりやすい。この子の今一番のお気に入りはそれなんだね!って。

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これが風呂あがりのアイデアメモ。

お話の雰囲気は見えてきた。どう始めて、どう終わる?

起承転結こそ意識しないものの、お話は始まって終わらなければならない。お話で描くのは特別な日。いつもとちょっと違うことが起こる。普段合わない人に合うとか、普段行かないところに行くとか、それだけでも変化に富んだ一日になれる要素。もし規模の大きなお話を作るなら、サンタクロースが誰のもとにも訪れなかった・・・といった展開もあるかもしれない。楽しいはずのクリスマスが悲しいムードに包まれる。そんなとき、欲張りな友達が作った大きな入口がサンタの世界に繋がっていることに気付き、仲良し3人組で未知の世界の大冒険!と、映画版The Polar Expressのような絵にも繋いでいけそうだ。

出来事にはお話の意図へ導く意味がある。サンタクロースにトラブルが起こるとプレゼントが届かない。これは子供がサンタを信じるのに良い要素。The Nightmare Before Christmasでも起こったトラブル。そして悲しみに転じる場面は感情を動かし不安にさせる。幸せな解決に繋ぐと安堵の気持ちでまた感情が大きく動くだろうし、もっと悲惨な結末に繋いで暗い気持ちに陥れるかもしれない。ただ、近頃どうも悲しみで感情を動かそうとする映画が胃もたれするので、避けたい手段。

こういうコントラストの強いお話は多くの人に受け入れられやすいとは思うものの、個人でつくり上げるには規模がデカすぎる。そして厄介なことに、大衆向けと思った途端にやる気が削がれてゆくのだ。そんなものは映画会社が作ればいい。個人が作るのはもっと淡い、パステルや水彩のようなお話がちょうどいい。我々が作って届けるのはそういうものだ。

伝えたいムードを決めて、ブレない。

思いつく時はお話の始まりも終わりも、世界の設定も全部一気に思いつくときもある。これはパズルが完成するような心地よさがある。今の自分や、子供の頃の自分が、お客の立場で「それ好き!楽しい!」って喜んでいる状態だ。逆にせっかくの原石を磨くアイデアに煮詰まると、テクニックで誤魔化したくなる。他人の意見を取り入れてしまったりする。そうなってしまったら、未完成のパズル状態で設計図が出来上がって台無しだ。言葉で伝えられないものを伝えようとしている時に、そもそも何を伝えたかったのか忘れてはいけない。

続・どう始めて、どう終わる?

最後の絵はプレゼントを貰うところで終わりたい。その後はダラダラ描かなくても、楽しい嬉しいハッピーに決まっている。物語の中心はクリスマスの準備期間。ここでサンタクロースの入口を作ったり、お部屋を装飾したりしているのは、サンタクロースへの歓迎の気持ちだ。だからこのイベントには、入口のそばにサンタクロースへの贈り物を添えるとか、お手紙を添えるとか、そういった要素がほしい。貰うだけのコミュニケーションよりも、お互い「相手に喜んでもらいたい」という気持ちが伝え合える関係の気持ちよさを、サンタクロースとのコミュニケーションで描きたい。

いっぱいアイデアメモ。

寝るとき、風呂に浸かるとき、通勤しているとき、考えることはどこでも出来る。でもペンを取れない時にはiPhoneのClearアプリを愛用している。こういうアイデアのパーツは、ほとんどが使わないまま終わるけど、実際には描かない背景が深まったり、新しいアイデアを生むきっかけになるので、思いついたら片っ端からメモを残す。頭を使って損することなんか無いね。

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このお話は11月29日の夜に生まれたばかりの原石。一通りしっくり来る設計図が組み上がったら、次は現実的なスケジュールに合わせて規模を縮小し(クリスマスに完成したって遅いからね)、上手く行けば絵になり、何らかの形の作品になるよ。

なにせこんな早期の段階でアイデアを人に話すのは今回が初めて。何らかの形になって、知らない人の手にまで届くといいな。


というわけで今日はおしまい!明日は@arcrisuta平野譲治くんだ!

1 つなくっく (@tunacook)

キャラクターを自分の中で育てる、というやつですねー

なかなかここまで出来てないから見習いたい。。

2 みぃお(miio mitani) (@miiojp)

レポート系で起承転結的なのは矯正されたのですが、シナリオをちゃんと作る能力については全然ダメなみぃおさんなので、興味深かったです!

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