ゲームを作ってみての反省点【KawazAdventCalendar12/25】

KawazAdventCalendar

今年の振り返りと反省をしてみます。

今年の目標

ゲーム作りに関して、今年は二つのことを目標に掲げました。

  1. ある程度規模の大きなゲームを作る
  2. ゲームデザインをする。何か新しく、かつ、おもしろいゲームを考える。

1の規模の大きいゲームを作ることに関しては今年はよく頑張ったと思います。

問題は2のゲームデザインについてで、「面白いものをつくらなくちゃ」という意識だけは高いんですが、実際は何もできませんでした。奇抜なゲームを考えつくこと自体はできないわけではないのですが、それを楽しく遊べるようにデザインしていくのが難しいです。

それで今年の残り三か月ぐらいずっと、ゲームデザインやゲーム制作の方法論について考えていました。その中で思ったことをいくつか挙げてみようと思います。

ユーザーに体験を届ける

ユーザー目線

今まで自分が作ったゲームに足りなかったものは、ユーザー目線ではないかなと。

例えば、自分だけのこだわりを押し付けたり、ルールを複雑化したり、簡単にクリアされたくないからと難易度をあげたり。

これらは開発者からの目線だけでゲームを作っていると起こりやすい傾向だと思うんです。

ゲームの目標は何かと考えると「それをプレイした人に素晴らしい体験をさせる」のが目標なわけです。

なので、ゲームを作ってる人が気持ちよくなるのではなく、プレイした人が楽しめる必要があるわけです。

自分がよくやる失敗としては、

  • ルールがよくわからない
  • ゲームの楽しみ方がうまく用意されていない
  • 操作性が悪い
  • カメラの動きが悪い
  • インターフェイスがダサめ
  • 操作に対する反応が乏しい(アニメーションやSEがない)

などなど、あげればきりがないのでこの辺でやめときますが……。

開発者である「自分が遊べれば大丈夫」というところで開発をやめるのではなく、誰が遊んでも快適なレベルになるまで開発を続けることが大事だなと思いました。

ターゲット層

またそのゲームをプレイする層をイメージすることも有効な手です。

例えば、

  • プレイする年齢層や性別は?カジュアルなゲーマー向け?それともコアなゲーマー向け?
  • ゲームのジャンルは何?もしジャンルに分類できるとしたら、そのジャンルを好むユーザーはどれくらいいる?
  • どんなプラットフォームでだすの?それはどんな場所でどういう風に遊ばれると思う?

という質問に答えてみると、自分の作ったゲームが誰に遊ばれるのかイメージをつかみやすくなります。

低年齢層向けであればひねったゲームは必要ありません。今まで何度も作られてきたような定番のゲームでいいわけです。なぜなら子供にとってはどんなゲームも初めての体験であり、面白く感じられるからです。

男性は「人殺しゲーム」が好きですが、女性は好きではありません。ゲームよりむしろSNSを好むかもしれません。

ゲーム開発者がコアなゲーマーだからといって、必ずしも自分を満足させられるコアなゲームを作る必要はありません。カジュアルゲーマーの市場もおそらく大きいからです。

プラットフォームも大事です。自分もやってしまう間違いですが、Unityで作れるからといってPC、コンシューマ、スマホすべてをサポートするのは危険です。

特に問題になるのがスマホのサポートで、スマホの操作性は限られていて細かい操作には向きません。スマホで快適に遊べるよう作ろうとすると、どうしてもゲームデザインを変更しなければならないかもしれません。

またスマホはちょっとした空き時間に遊ばれていることが多く、ゲームの値段自体も供給過多なのか無料で遊べるものが多いです。

マーケティング

他にもマーケティングを意識してゲームをデザインするのもいいのかもしれません。

結局のところプレイされなければ、何も始まりません。作ったゲームが「神ゲー」ならゲームの噂は口コミで広がるかもしれませんが、「普通に面白いゲーム」ぐらいならマーケティングなしでは誰にも遊んでもらえません。

具体的にどうやってマーケティングするかは自分もやったことがないのでわかりませんが、もしゲームの内容がどこかで宣伝されると仮定すると、「ゲームの内容を一言聞いて、それをやってみたいと思える」ゲームのほうが、人々の心には残りやすいんじゃないかなと思っています。

それプラス「ゲームの内容をすぐに理解でき、かつ、やってみたいと思える」PVを制作し、Youtubeなどに上げて一緒に宣伝してもらうのが大事じゃないかなと思います。

インディーズゲームに限っていうと……

といろいろ言ったものの、インディーズゲーム制作に関しては必ずしも、ターゲット層を細かく分析したり、マーケティングを意識して制作する必要はないんじゃないのかな?とも思います。

というのも大成功したインディーズゲームの中には、自分の作りたいものを作って大ヒットしたゲームがいくつかあるように思えるからです。

ただしユーザー目線で作るという意識は、どんなゲームにも必要になるのではと思います。

目標を確認する

ゲーム制作を行う目標をもう一度確認すると、ゲームデザインに関する悩みがいろいろ解決するかもしれません。

自分の場合は、

  • ほんの少しの要素でもいいから何か新しく、かつ、面白いゲームをつくる
  • そのゲームが有名になり、たくさん遊ばれる

というのが目標なわけで、作るゲームのジャンルにはそれほどこだわっていません。(実際には作ってみたいPC向けシミュレーションゲームなどはあるのですが、優先度は高くありません)

これを再確認することで「どんなゲームデザインならその目標を満たせるのか」は相変わらずわかりませんが、ゲームデザインで悩んだ時の一つの指針にはなっています。

例えば最近「Maze」というゲームのプロジェクトを発足したのですが、これはFirst Person視点のRPGになっています。

悩んだのは移動や戦闘の方式で、「Wizardy」や「世界樹の迷宮」のような六方向の移動方式にするのか、それともFPSのようなリアルタイムの移動方式にするのか迷いました。

たぶん自分がターゲット層として考えている外人PCゲーマーは、リアルタイムのほうが好むのではないか?という勝手な偏見から、移動も戦闘もリアルタイムに行う方式(Skyrimみたいなやつ)を今のところ考えています。(実際にどの方式がいいのかは作ってみないとわかりませんけどね)

できることを把握する

市販されているAAAタイトルをプレイしていると思わず「自分たちもこんなのを作れたら……」となってしまいますが、自分たちのできることを把握することは大事です。

今年遊んだゲームに「Stellaris」という素晴らしいゲームがあるのですが、自分でこのゲームを作ろうとするとたぶんインターフェイスを作るだけでも1年ぐらいかかりそうです。

自分達のチームは何ができて、何ができないのか。作業時間はどれくらいとれるのか。当然できる範囲のゲームを作るべきです。さきほど少し「作ってみたいPC向けシミュレーションゲームがある」といいましたが、実のところ「今の自分の実力と作業時間ではうまく作れないのでは?」という予感がしているから手がだせないのです。

しかし幸いなことにチームの苦手な部分は、ゲームデザインを工夫することでうまく補うことも可能です。すべてはアイデア次第なのかもしれません。

ゲームデザインという役割を意識する

僕の勘違い

自分はゲームを作り始めたころこんな勘違いをしていました。

「世の中の革新的で大ヒットしたゲームは、天才がある日突然、画期的なアイデアを閃いてその通りつくったら一発でおもしろいものが出来た」

と。

実はこの考えはほぼすべて間違っているのですが、特に「一発でおもしろいものが出来た」というのが間違いです。(もう一つの大きな間違いはアイデアはそれほど大事じゃないってことです)

ゲームにほんの少しでも新しい要素があれば(つまり誰もその組み合わせで作ったことがないのであれば)、もうそのゲームの面白さを保証することはできません。

唯一面白さを確かめる方法は実際に作って遊んでみるしかありません。

しかしすべてが完成してからゲームを評価していては問題があります。

ゲーム作りはお金も時間もかかるので、完成してからゲームを修正しようとすると、それまでの作業が無駄になる恐れがあります。これは最悪プロジェクトの失敗につながります。

ゲームデザインという役割

よって少しでも品質のいいゲームを確率よく完成させるために、面白いかどうか確信のもてないゲーム要素はプロトタイプを作って検証します。

これは必ずしもコンピュータプログラムである必要はなく、紙と鉛筆とはさみを使って検証しても問題ありません。

検証した結果、問題があると判明した場合はすぐに修正します。これをリスクが十分に小さくなるまで繰り返し行うことでゲームの品質を高めていけるわけです。

しかしプロトタイプはあくまでプロトタイプです。最終的に完成するゲームとは、少しずれがあるかもしれません。またゲームの出来を悪くするさまざまな要素も、あらかじめすべて洗い出せるわけではありません。それらは作っている最中に判明するかもしれません。

よってゲームデザインという仕事は、ゲーム制作の最中も常に行う必要があります。制作途中のゲームが今どういう状態にあるのか冷静に判断して、もし間違った方向に行きそうな場合はうまく修正できなければなりません。「一発でおもしろいものが出来た」というが間違っているのはこのためです。

ゲームデザイナーの仕事って?

ゲームデザイナーというのは要はゲームのルールを決めてくれればいいわけです。つまり誰か一人でやる必要はなく、ゲーム制作にかかわるすべての人は大なり小なりゲームの内容に口を挟むでしょうから、皆ゲームデザイナーであるともいえるわけです。

しかし優秀なデザイナーというのは、以下のことができる人ではないでしょうか。

  • ゲームをクソゲーにする可能性のある問題を特定すること
  • それが本当に問題だった場合どれだけゲームに悪影響を及ぼすのか予測すること。また作り直しになった場合どれだけ作ってきたリソースが無駄になるかを見積もること
  • それらを考慮にいれてリスクを計算すること
  • 問題を特定する効率的な手法を提案できること
  • その手法を使い、それが問題であるのかどうか判断すること
  • リソースが無駄にならないように作業の順番を指示すること
  • 制作途中のゲームの状態を注意深く把握すること。新たな問題が判明するたびに上記の作業を修正すること。

よってリスクマネジメントができる。途中までの制作物で完成品を予測する。など高度な能力が要求され、やはり最高の人材を配置したいです。

ゲームとの距離感

しかしここに罠があるわけです。ゲーム制作者は得てしてゲームとの距離が近くなりすぎて、そのゲームが果たして面白ものかどうかわからなくなる傾向があります。

これは役職によって差があるかもしれません。少なくともプログラマーはゲームのアルゴリズムを完全に把握しているので、ゲームのタイプによっては全くゲームが楽しめません。

ゲームのメインプログラマーがゲームデザイナーを兼ねるのは、僕は危険だと思っています。(これは完全に持論です)

ゲームとの距離をうまくとれる人間が制作途中のゲームを評価すべきです。

自分なりの対策

といっても自分で作るゲームは仲間がいなければ全部自分が担当しなければなりません。

となるとメインプログラマーとゲームデザイナーを兼ねるということになります。これはしかたありません。

よって次のような対策を考えています。

  • ゲームデザインに集中するため、プログラムをほとんど書かなくてもいいゲームにする
  • よく睡眠をとり体調を整える
  • 私生活での心配事があるのであれば、それを先に片づける

疲労は判断力を奪うので、精神的に余裕がある状況で創作活動をしたいですね。

来年の抱負

今年中に片づけたかった心配事が片づけられなかったので、来年はそれを最初に片づけたいと思います。(自信はなし……)

それが終わったら、とりあえずプロジェクト「Maze」の試作品を作ってみて、良さそうならコツコツ作業していこうかなと。

何事も体調がよくないとできないので、体調を整えていい結果が出せるようにやっていこうと思います。

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