Project Bank - 開発日記#09 - 経済の流れ

Project Bank

データの見方を解説します。それによってゲーム内の経済の流れが見えてきます。

設定

ゲーム画面下部の「帽子型」のチェックボックスをオンにしてください。

00_Q5rlNZK.png

こうすることで、より詳細な情報を表示するウィンドウが現れます。

これは普通にゲームをプレイするには複雑すぎるので、デフォルトではオフになっています。

取引量

ここまで解説してきた通り、工場、もしくは人間たちは、互いに食材を売買しあっています。

いくらの価格でどれだけの数量が売買されたのかは、左上の情報パネルからわかります。

01_8gG8CMP.png

黄緑色の数字が需要です。これは一日に購入された数の合計を示します。

紫色の数字が供給です。これは一日に売られた数の合計を示します。

そして一番右の数字が価格です。

ほとんどの品目で需要量と供給量がぴったり一致しているように見えますが、これはシミュレーターが両方の数量が同じになるように価格を調整しているからです。

個別の取引量

一つ一つの工場がどれだけ生産しているのか、または購入しているのかも調べることもできます。

まずゲーム画面下部の、パーティクルアイコンをチェックしてください。

02_fjziZgh.png

そしてさきほどのパネルからどれか一つ品目を選んでみてください。(ここでは牛乳を選択します)

すると選んだ品目を取引する工場に、パーティクルが飛んでいくと思います。

03_nKg8jZB.png

黄緑のパーティクルが入ってくる工場は、それを購入したことを示しています。

紫のパーティクルを放出している工場は、それを販売したことを示しています。

ここからさらにデータを見たい工場をクリックしてみましょう。

工場の稼働状況を表示するパネルが表示されます。

上記の牛乳工場の場合、売り上げが30,805で、牛乳の価格が287であるので、

30,805 / 287 = 107.3が生産された量になります。

牛乳工場は全部で4つあり、どれも同じぐらいの生産力を持っています。

よって全体で4 x 107.3 = 429.2ぐらい生産されているはずです。

しかし情報パネルを見ると、牛乳は全部で556取引されていることになっています。

この足りない分はいったいどこから生産されているのでしょう?

実はここがわかりにくのですが、よく画面を見ると銀行から紫のパーティクルが飛んでいることがわかります。

このゲームではプログラムを簡単にするために、「銀行はすべての種類の工場を一つずつ保有する」ことになっています。

銀行の保有する工場を足し合わせ計算しなおすと、556取引されていることがわかります。(実際には銀行の保有する工場のデータを表示するUIはまだ実装されていません)

また販売した数だけでなく、購入された数も計算することができます。

04_WQgiGgs.png

これは牛乳を購入しているチーズ工場の情報です。

まずチーズの生産量を求めます。

63,749 / 573 = 111.2

チーズ1つに対して、牛乳を1.0使うので、牛乳も111.2だけ購入していることがわかります。(もしくは319,57 / 牛乳の価格287 = 111.3と計算してもいいです)

チーズ工場は銀行の保有するものも含めると5つあるので、5 x 111.2 = 556でぴったり数が一致することがわかると思います。

生産関数

需要と供給がぴったり一致していることはわかりました。

しかし各工場はいったいどうやって生産量を決めているのでしょうか。

以前の記事で解説しましたが、このシミュレーターは完全競争市場をモデルに設計されています。

よって価格が与えられると、各々の工場は利益を最大にするように生産量を決定します。

そのあたりの情報を詳しく表示したのが以下の画像のパネルになります。

05_qeF6rEw.png

詳しくは経済学の教科書に譲りますが、生産関数のおおまかな式、それが逓減していること、また緑色の利益のグラフに関しては、傾きが平行になったところで利益が最大になり、そこで生産量が決まっていることがわかると思います。

需要供給曲線

またこのシミュレーターには需要供給曲線をリアルタイムに表示する機能があります。

06_TmIR05p.png

これはその品目を生産したい経済主体と、購入したい経済主体に、実際に値段を与えて、その値段だったらいくら生産したいのか(もしくは購入したいのか)をグラフにしているのです。

これによって、新しい工場を追加して生産量を増やしたときに、グラフが横に平行移動するような動きをリアルタイムに観察することができます。

全体像

ひとつひとつのデータを分析できるようになったので、全体像を把握してみます。

まずこのゲームの経済ではすべての需要は料理から発生します。

07_D5A8meL.png

初期状態では「ピザ」と「パン」がそれにあたります。

そしてピザとパンは以下のような材料が必要になります。

  • ピザ - パン生地1.0 チーズ1.0 トマト1.0
  • パン - パン生地1.0 塩 0.2

そしてこれらの原料はさらに細かい原料から作られています。

  • パン生地 - 小麦1.0 塩0.2 砂糖0.2
  • チーズ - 牛乳1.0

よってピザとパンが同数だけ需要があるとすると、合計して以下の材料が必要になります。

  • パン生地2.0
  • 小麦2.0
  • チーズ1.0
  • トマト1.0
  • 牛乳1.0
  • 塩0.6
  • 砂糖0.2

そしてゲーム開始初日の各食材の予想利益を見てほしいのですが、この順番に利益が高く予想されています。

なぜパン生地や小麦の利益が高く、塩や砂糖が儲からないのか。チーズ、トマト、牛乳の儲けが同じなのはどうしてか。塩より砂糖が安いのはなぜか?

というのはすべて需要によって説明できることがわかります。

また一番儲かる工場を順番に建てていき、すべての工場の儲けが同じぐらいになるまでそれを繰り返します。

その時の工場の数ですが、

  • パン生地 11個
  • 小麦 11個
  • チーズ 5個
  • トマト 5個
  • 牛乳 5個
  • 塩 4個
  • 砂糖 3個

となり、ほぼ正しい比率で経済が成長していることがわかります。

これは価格に需要が現れるためで、企業はただ一番儲かる工場を建て続けるだけで、結果として人々の需要をもっとも満たすことになるのです。

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